軽貨物運送業界入門:これから知るべき基本用語と業務の流れ

「軽貨物運送業界って、どんな仕事をするの?」

「始めたいけど、専門用語が多くてよくわからない…」

軽貨物運送って聞くと、何となく「荷物を運ぶだけのシンプルな仕事」というイメージがありませんか?

でも、実際に始めてみると、ただ荷物を運ぶだけじゃない
効率よく動くルートの組み立て方や、クレームを防ぐお客様対応、ちょっとしたトラブルにどう対処するか…など、現場ならではの工夫や知恵が必要になります。

この記事では、これから軽貨物運送を始めたい人に向けて、よくある「教科書的な情報」ではなく、リアルな現場感と役立つ知識をお届けします。

「やってみたいけど、不安…」という方も、この記事を読めば仕事のイメージがグッと掴めるはず

目次

1. 軽貨物運送ってどんな仕事?実際のところどうなの?

軽貨物運送の仕事は、簡単にいうと 「軽バンや軽トラックで荷物を運ぶ仕事」 ですが、意外と知られていないポイントがいくつもあります。

「軽貨物」と「宅配便」の違い

「軽貨物=宅配便」というイメージを持っている人も多いですが、実は軽貨物の仕事にはいろんな種類があります。

宅配・個人向け配送系

  1. 宅配便(ネット通販)
     Amazon、楽天市場などの個人宅向け荷物配送(宅配大手の委託も含む)

  2. 宅配便(食品系)
     生協、オイシックス、ネットスーパーなどの食品宅配

  3. メディカル宅配
     薬局や病院向けに医薬品を個人宅へ配送(処方薬の配送)

  4. 置き配専門宅配
     「置き配指定のみ」を対象とする宅配業務(対面なし、再配達リスク低)

  5. リネン宅配
     クリーニング済みのシーツや制服を個人宅や施設へ配送・回収


企業向け・ルート配送系

  1. 企業専属便(社内便)
     企業間の書類や小型荷物を固定ルートで配送

  2. 部品配送
     自動車部品、機械部品を工場や販売店へ定期配送

  3. オフィス用品配送
     コピー用紙、事務機器をオフィスへ定期便配送

  4. アパレル配送
     アパレルショップへの衣類や什器の定期納品

  5. 飲食店向け配送
     飲食店へ食材や備品を定期的に配送(冷蔵・常温)


スポット・チャーター・緊急便系

  1. スポット配送
     依頼ごとに異なる荷物(急ぎの配送・単発依頼)

  2. チャーター便
     一日貸切型で顧客荷物のみを運搬(1件限定、ロングあり)

  3. 引っ越しサポート便(単身者向け)
     単身引っ越しや小口引っ越しを軽貨物車両で実施

  4. 当日配送(即日便)
     午前注文→午後配達など、即日配送ニーズ対応

  5. 深夜・早朝便
     夜中〜早朝に荷物を運ぶ業務(新聞配達、工場搬入など)


専門配送・特殊案件系

    1. 冷蔵・冷凍配送
       要冷蔵・冷凍食品を飲食店や個人宅に配送(保冷車使用)

    2. 大型荷物の配送サポート
       自転車、大型家具などを軽貨物+人力で運ぶ補助配送

    3. 花卉配送(かきはいそう)
       花屋さんや式場向けに花の定期配送

    4. EC倉庫内配送
       ネット通販倉庫間や仕分け拠点間の中継配送

    5. 検査機器・精密機器の配送
       精密機器(医療機器など)を専門に扱う丁寧な配送

軽貨物の仕事は 「どのジャンルを選ぶか」で働き方が大きく変わる ので、ここは最初にしっかり考えておくべきポイントです。


2. 「やる前に知っておきたかった…!」軽貨物のリアルな基本用語

軽貨物業界に入ると、最初のうちは専門用語が飛び交って「え?どういう意味?」と戸惑うことも。

そこで、「知っておくと仕事がスムーズになる」用語を、実際の現場の雰囲気と一緒に解説します!

 覚えておきたい業界用語

  • 「持ち出し」 → 配達する荷物を積んで出発すること。

  • 「不在持ち戻り」 → 配達先が不在で荷物を持ち帰ること。

  • 「誤配」 → 荷物を違う住所に届けてしまうミス。

  • 「ナビ信じすぎ問題」 → 配送ルートをナビに頼りすぎると、妙な裏道に案内されて大変なことになること。

  • 「持ち戻り再配」 → 不在などで荷物を届けられず、再度配達すること。

  • 「誤積み」 → 本来運ぶべきではない荷物を積んでしまうミス。

  • 「手積み・手降ろし」 → 荷物を手作業で積み降ろしすること。

  • 「直行直帰」 → 事務所に寄らず、直接現場に向かい、終わったら自宅に戻る働き方。

  • 「回収」 → 荷物を配達するのではなく、指定の場所から集荷してくる業務。


3. 軽貨物の仕事の流れ(実際の1日)

「なんとなく流れは分かったけど、実際どんな感じで1日が進むの?」という疑問に答えるため、リアルな仕事の流れを紹介します!

ある日のスケジュール例(宅配便の場合)

8:00 – 荷物の積み込み
朝が勝負!効率よく積むのがコツ。
9:00 – 配送開始
最初のエリアを攻める。
12:00 – 昼休憩
コンビニで簡単に済ませることが多い。
13:00 – 午後の配送
不在だった家を狙って再配達。
17:00 – 荷物の残りチェック
再配達の調整を行う。
19:00 – 配送完了
不在分を持ち帰ることも。

宅配便の場合、1日50〜100個くらい配るのが平均的。

企業配送やスポット配送の場合は、これとは全く違うスケジュールになるので、自分のライフスタイルに合った仕事を選ぶのが重要です。


4. 軽貨物で「稼げる人」と「続かない人」の違い

軽貨物の仕事は、「稼げる人」と「うまくいかずに辞める人」の違いがはっきり分かれる業界です。

こんな人は稼げる

✔ 配送ルートをしっかり考えて無駄な移動を減らせる
✔ 荷物の積み方がうまく、作業がスムーズ
✔ お客さんへの対応が丁寧でリピーターが増える
✔ 車両のメンテナンスを怠らない(トラブルを防ぐ)

こんな人は続かないことが多い…

✖ 配送ルートを考えずに行き当たりばったり
✖ 荷物を雑に扱い、クレームを受ける
✖ 体力的な負担が大きくて続かない
✖ 「軽貨物=楽して稼げる」と思って始めてしまう

軽貨物の仕事は、決して「楽して稼げる」仕事ではありません。
しかし、コツをつかめばしっかり収入を得られる魅力的な仕事です。


5. まとめ|軽貨物は「工夫次第で稼げる」仕事

軽貨物運送の仕事は、ただ荷物を運ぶだけではなく、工夫次第で稼げる仕事です。

今回紹介したように、「どの仕事を選ぶか」「ルートをどう組むか」「どうやって効率よく動くか」など、ちょっとした違いが収入に大きく影響します。

最初は大変なこともありますが、コツをつかめば安定して働けるようになるので、ぜひ自分に合った働き方を見つけてみてください!

あなたも軽貨物運送で、新しい働き方を始めてみませんか?

この記事を書いた人

WEBマーケティング経験を経て、大手宅配や企業配送でドライバー経験を積んだ後、法人を設立。独立支援や仕事獲得支援に加え、サイト制作、採用支援、事業立ち上げコンサルを提供し、軽貨物事業とドライバーの成功を全力でサポートしています。

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